2017年9月29日

こんにちは!
店長です。

以前書いた記事で基本的なベタ水槽の立ち上げ方をご紹介しましたが、今回の記事では更に掘り下げたベタを飼育する上で理解して欲しい水温に関して、初心者の方にも分かりやすくご説明していきたいと思います。

【初心者向け】ベタ水槽の立ち上げ方
http://tentyo.com/watertank-tatiage




ベタは熱帯魚

まず大前提としてベタは熱帯魚です。読んで字のごとく、熱帯に住む魚の為寒さには非常に敏感です。

ベタの原産地タイの気候は熱帯モンスーン気候(学生の頃地理で勉強しましたよね!懐かしい…笑)で年間平均気温は29度です。年がら年中日本でいう夏というわけです。一方日本の気候は、温暖湿潤気候で四季がありますよね。ベタを飼育する上で、夏場は特に気にする必要はありませんが冬場の水温には注意する必要があります。気温が低くなりはじめる秋口から水温の対策をしっかりとるようにしましょう。

 

ベタ水槽の適正温度

ベタを飼育する水槽の適正温度は25度~28度です。
水温は高すぎても低すぎてもダメです。特に水温が低すぎるとベタが弱り病気の原因にもなるので十分注意してあげて下さい。アクアリウム用の便利な水温計も市販されているのでそれを活用しこまめにチェックしてあげて下さいね。

冬場の水温対策

水槽を設置している場所がめちゃくちゃ熱がこもるような場所以外夏場の水温に関しては特に気にする必要ありませんが、気温の下がる冬場に関しては対策が必要です。

冬場の温度管理に便利なアイテムがヒーターです。
ヒーターは低くなった水槽内の水を加温して一定の温度に保ってくれます。熱帯魚を飼育する以上必須のアイテムなので必ず用意するようにして下さい。

ヒーターにもいくつか種類があるのでご紹介したいと思います。

水中ヒーター

熱帯魚の飼育には一般的なもので水中に直接入れて使います。
基本的に水中ヒーターはサーモスタットと組み合わせて使います。ヒーターの役割は加温、サーモスタットの役割は温度計測です。

ヒーターは加温機能しかなく、長時間稼働させておくと水温が上がり過ぎてしまいます。サーモスタットは温度を設定しておけば、設定温度になった瞬間ヒーターの電源を自動的にオフにしてくれます。ヒーターとサーモスタットが同時に機能することで、水温を一定に保つことができるのです。

また、ヒーターの能力はワット数で表示されています。水槽の水量に合わせて適切なものを選ぶようにして下さい。50Wであれば水槽の水量は約10リットル300Wであれば約150リットルが目安です。

水中ヒーターを使用する上での注意点

ヒーターを取り付ける際は、水面からヒーターがはみ出ないよう十分注意して下さい。ヒーターがはみ出ていると故障火災の原因となります。水が蒸発する事も考慮し深めに設置して下さい。また、水槽内の掃除や水換えを行う際は必ずヒーターの電源を切るようにしましょう。

水中ヒーターの中でも現在市販されている種類は数多くあるので下記を参考にしてみて下さい。

オートヒーター

サーモスタットの機能が内蔵されたタイプのヒーターです。あらかじめ設定された温度(26℃程度に設定されていることが多いです)に水温を保ちます。オートヒーターを水槽に入れて電源を入れるだけで水温を保ってくれるので取り扱いが簡単、かつ安価というメリットがあります。

デメリットは設定温度が変更できないことです。
また、一般的にヒーターよりもサーモスタットの方が寿命が長いのですが、オートヒーターはヒーターが壊れるとサーモスタットも使用できなくなってしまう為、寿命が短い傾向にあります。

温度可変式一体型ヒーター

オートヒーターの機能が向上し、設定温度を自由に変更できるようになったものです。それ以外の部分は基本的にオートヒーターと同じです。取り扱いが簡単、寿命が短いというメリット・デメリットはオートヒーターと同じです。設定温度が自由に変更できる分、お値段はオートヒーターよりも若干高くなります。

単体型ヒーターとサーモスタットの分離型

ヒーターとサーモスタットがそれぞれ独立しているタイプです。設定温度を変更できるので、病気が発生したときなども細かく水温を指定して対応することが出来ます。ヒーターとサーモスタットの交換も別々に出来る為、ヒーターが壊れたときの出費が最小限で済みます。

デメリットとしては、ヒーターとサーモスタットが分離しているので水槽内の配線がゴチャゴチャしてしまいます。また、ヒーターとサーモスタットを別々に購入する必要がある為、お値段は一体型のものと比べやや高くなる傾向があります。しかし、長期的に見ればヒーター、サーモスタットが独立している為、どちらかが壊れたらどちらか一方を交換するだけで済む為相殺といった所でしょうか。

パネルヒーター

こちらはベタの飼育の際によく使われるタイプです。
パネルヒーターは水中ヒーターと異なり、水槽の下に敷くタイプのヒーターです。水槽越しに加温する為、水中ヒーターと比べると保温能力は落ちますが安全性は高いです。また、よほど小型の水槽でない限りヒーターとしての機能は果たせません。ただし、水槽の底面全体を温めるので局所的に加熱してしまう危険が小さかったり、水槽内で邪魔にならないという利点もあります。

ベタ水槽は小型の水槽を利用する事が多く、水中ヒーターだと邪魔になる事が多い為パネルヒーターを使用する事が多いです。またビンや小型のアクリルケースで複数飼育している際は、パネルヒーターの上に並べてまとめて管理する事ができるのでとても便利です。

パネルヒーターには水温調整できるものとできないタイプのものがあります。水温調整できないものに関しては、水量の少ない水槽の場合温度が上がり過ぎる危険性もある為その際は間に何か敷くなどして調整するようにして下さい。調整が難しいので、必ず水温計を設置しこまめにチェックするようにして下さい。

温めた水で一括管理

ベタを複数匹飼育している際に便利な方法です。

大きめの水槽の中に浅めに水を張り、それを水中ヒーターで温めます。その水槽の中に小型の水槽(ビンやアクリルケース)を並べて一括管理するという方法です。ヒーターが直接水槽内に無い分、ベタのヒーターによる火傷や挟まり事故を防ぐメリットがあります。

水中ヒーターを使用する上での注意点

重複した内容となりますが、ヒーターを取り付ける際は水面からヒーターがはみ出ないよう十分注意して下さい。ヒーターがはみ出ていると故障火災の原因となります。水が蒸発する事も考慮し設置して下さい。また、水槽内の掃除や水換えを行う際は必ずヒーターの電源を切るようにしましょう。